11/03 ナムーロピゲ

北上の三葉虫で、絶対に採りたいと思っていた種類が2、3ほどあった。
そのうちの一つがナムーロピゲ(ナミューロピゲ) Namuropyge
北上では最もクレイジーな部類の三葉虫だと思っている。
名前の響きも面白く、ない、ですか...?(笑)

「石炭の滝」の産地とほとんど同層準と考えられる「koizumii模式産地」からの産出が報告されている。
だから、「石炭の滝」でも出ないかと期待してこの1年ほどずっと探していました。
同層(日頃市層H1部層)では相当なレア種です。

非常に幸運なことに、10/31に採集することができました。
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幅は7mm。
割った石になにやらトゲトゲしたものが付いていて、
ナムーロピゲかも?とは思いつつ、
飛んでしまった雌型を探すのに集中していて、
ルーペではっきりと見たのは雌型が見つかった、10分くらいあとのことだった。
ああ、ナムーロピゲか、って妙に落ち着いた発見でした。
いずれまあ出るだろうとは思っていた反面、
ホントに出るのか?とも思っていました。
産出を確認できてよかった。

一度はあきらめた種類や、採れないと思っていた種類の三葉虫が
どんどん集まってきていてただただびっくりしている。
コノも始め、論文で見た時は夢のような種類だったが、今は普通に出ているし...。

日頃市層のナムーロピゲは、「オーストラリア東部の上部ビゼー統下部産のNamuropyge uniserialisと全くと言っていいほど同一種」(おにまるの化石)で、「日頃市層のフォーナとオーストラリア東部の下部石炭系のフォーナの類似性を特に強く示す点で古生物学的に重要」だそうです。

IMGP2896.jpg
「まな板」が今回活躍しました。
この上で石を割って化石を探します。
小さい化石を探す時に非常に有効。
多分、火成岩製で頑丈。

2009/11/03  23:42|石炭紀の三葉虫| コメント 6件| トラックバック 0件 | トップ

10/28 みちのくはアンモナイトも宝庫

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行ってきました〜。
仙台市科学館の「みちのくはアンモナイトも宝庫」 「の」か?
展示標本の中でもヘリコプリオンに一番興味があり、(ヘリコプリオンはアンモナイトではない・笑)
ヘリコプリオンの実物、思っていた以上に大きく、しかも印象化石などではなく、
黒光りする立体的な歯列で感動した。

もちろんアンモナイト・オウムガイ、貴重な標本が沢山展示してあってこれも素晴らしかったです。

ボヘミやんさんのブログ見るまで展示があるとは知りませんでした。どうもありがとうございます。

2009/10/28  02:43|日記| コメント 4件| トラックバック 0件 | トップ

10/28 滝の未記載種の正体追跡(その1)---タイアスピス

タイアスピスについて調べました。

タイアスピス属は1961年、タイ北部の上部石炭系から採集された三葉虫に基づき新属として提唱された。「Kobayashi and Hamada,(1961);A new Genus of Phillipsidae from Thailand.Japan Geology and Geography vol.32」
それによれば、頭鞍の側溝が全く無いことなどの特徴からフィリップシア科の他属とは区別される、特殊化した属らしい。
模式種はThaiaspis sethaputi。

1978年の論文「Kobayashi and Hamada,(1978);Permo-Carboniferous trilobites from Thailand and Malaysia. Geology and Paleontology Southeast Asia vol.20」では、
Thaiaspis eurachis、Thaiaspis(Thaiaspella) aliger の2つの新種・新亜属が記載され(他に未定種が1種)、それらを新たに含めるためにタイアスピス属の定義が少し変更されている。
その定義によれば、

背甲は楕円形を呈する。
頭部は半円形で、頬棘を有し、強く膨らみ、長さは胸部・尾部とほぼ同じである
頭鞍は強く前方に張り出し、前面にむかって膨らみ、前縁にはみだす。
頭鞍は側溝を欠く。
複眼は大きい。
胸部は9節、肋の先端は丸い。
尾部は長さよりも横幅の方が大きい。中軸環の数は9から13で、肋の数は6から11。
縁面は狭いかやや幅を持つ。縁面と肋の間の溝は発達しない。

ということらしいです。

論文でも述べられているように、
タイアスピス属の頭鞍側溝を欠く(頭鞍側葉を欠く)という特徴は一番大きく、
(ただし、Thaiaspella亜属は頭鞍側葉様のものが眼瞼葉上にあるらしいが溝では刻まれず小さく、不明瞭)
一方、滝の未定種は、はっきりと頭鞍側溝によって側葉が刻まれている(下画像)ので、
タイアスピス属の定義には反し、おそらく別属なのだと思います。

赤い字は滝の未記載種の特徴と異なる特徴ですが、
青い字は特に良く共通する特徴です。
これは良く似ているなあと、復元画・標本の写真を見て感じました。

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滝の未記載種。頭鞍は前半分が前方に張り出す。
矢印のところから前面に向かって張り出しが始まっているのが上画像で分かります。
また、遊離頬では縁面がやや広いのに対し、頭鞍は前縁にはみ出しているためにfrontal borderが非常に狭くなっているのが分かります。
タイアスピスでも、ボランディア・パシフィカでも全く同じこれらの特徴が記載されています。

日本産で、
滝の未記載種に似ているのはボヘミやんさんが指摘されたボランディア・パシフィカと、
あと、H4のタイアスピスかなあと目星をつけていたのですが、タイアスピス属はちがった...。
ただ、上記の通り全く異なるというわけではないようです。

ということで、次はボランディアについて調べてきます。
ボランディア属はBollandia Reed,1943 古そうだし論文も沢山ありそうだ。

2009/10/28  01:59|石炭紀の三葉虫| コメント 4件| トラックバック 0件 | トップ

10/22 キャリックス

前回の更新から大分時間が開いてしまいましたが...。

大学の講義は今学期、一日一コマ程度なので非常に楽。
それはいいとして理学部キャンパスまでの道は徒歩で行っているので
授業一コマ1.5時間に対して徒歩で往復2時間というのは正直自分でもどうかと思う。
明らかに非効率的だ。
自転車やバイクを使っている人が多いのだが、途中山道の上りがキツイし雨や雪の日は危ない。
他にバスもあるが満員状態のには乗りたくないしバスを待つぐらいなら歩くタイプなので
これはエクササイズであって決して通学ではない!と言い聞かせながら
息を切らしながら毎日山道を往復2時間を歩いています。

仙台に来て初めに思ったこと:
仙台は大きな都市だけれども都市中心を抜けて郊外に出るとすぐ山があり自然に触れられる。
その当たりが東京砂漠とは違うところだ。

前置きはどうでもいいのですが。
前回・前々回、「石炭の滝」で採集したウミユリのキャリックスです。

IMGP2690.jpg
キャリックスの一部だと思います。
6角形のプレートが合わさってできているのが確認できる。
長さ2cmほど。

IMGP2709.jpg
これもキャリックスだと思います。
画面左下にかけて伸びているのは茎なのかも。
キャリックスの径2cmほど。

IMGP2819.jpg
印象化石で分かりにくいですがキャリックスです。
腕の付け根が幾つか確認できる。
長さ径3cmほど。

2009/10/22  23:33|石炭紀の化石| コメント 6件| トラックバック 0件 | トップ